病気や事故などで髪をなくした子どもたちへ、髪を寄付する「ヘアドネーション」。
大切に伸ばした髪で誰かを幸せにできるなら、素敵な活動ですよね。
しかし、ネット上には「ヘアドネーションは迷惑だ」という噂があります。
ヘアドネーションが迷惑だと考えられる理由は、以下の4つです。
- 人工毛があるから
- 質が悪い髪は使えないと考えられているから
- 寄付された髪が余っていると考えられているから
- 髪があったほうがいいという決めつけに捉えられるから
これを見ると、ヘアドネーションしようか迷ってしまいますね。
しかし、ヘアドネーションは決して迷惑でなく、笑顔が広がる活動です♪
今回は、ヘアドネーションが迷惑と考えられている理由4つについて、徹底検証します。
また、ヘアドネーションの条件や、長さについてもまとめました。
ヘアドネーションに挑戦したいと思っているなら、ぜひ読んでくださいね。
ヘアドネーションが迷惑と言われる理由4つ!
長く伸ばした髪を専門の団体へ送れば、ウィッグ(かつら)に加工して、子どもたちへプレゼントしてもらえます。
ウィッグを求める子どもたちを助ける、このヘアドネーション。
しかし残念ながら、ヘアドネーションには迷惑だという噂があります。
以下は、ヘアドネーションが迷惑だと言われる理由4つです。
- 人工毛があるから
- 質が悪い髪は使えないと考えられているから
- 寄付された髪が余っていると考えられているから
- 髪があったほうがいいという決めつけに捉えられるから
やっぱりヘアドネーション、やめておこうかな。
「ヘアドネーションが迷惑だ」なんて噂を聞いたら、ヘアドネーションをやってみようかどうか悩ましくなってしまいますよね。
しかし、ヘアドネーションは必ずしも迷惑というものではありません。
人毛ウィッグを求めている子は確実にいて、あなたの髪もきっと役に立ちますよ。
さっそく、ヘアドネーションが迷惑だと言われる理由4つについて、詳しく解説していきます。
人工毛があるから
ヘアドネーションが迷惑だと言われる理由、1つ目は「人工毛があるから」です。
人の毛髪を使わなくても、人工毛があるため、ウィッグを作ることはできます。
しかも、人工毛で作るウィッグは、人毛のウィッグより安価。
そのため、ヘアドネーションは、「人毛を高値で加工させることになるため、迷惑になるのでは?」という意見があるようです。
しかし、人工毛は、どうしても人毛と異なる見た目をしています。人工毛は、変なテカリが目立つものもあるようですよ。
また、残念なことに、人工毛は人毛に比べて耐久性も低いです。
だからこそ、子どもたちが自分の髪として使うには、高価でも人毛が適していると言えますよね。
人工毛があるからといって、決してヘアドネーションが迷惑ということにはならないでしょう。
質が悪い髪は使えないと考えられているから
ヘアドネーションが迷惑だと言われる理由、2つ目は「質が悪い髪は使えないと考えられているから」です。
例えば、少し引っ張っただけですぐ切れてしまうような髪はヘアドネーションNG。加工の際に使う薬剤に耐えられません。
そのため、質の悪い髪をヘアドネーションすると迷惑になると言われています。
しかし、多少なら、傷んだ髪でもヘアドネーションをすることは可能です。
ダメージがある髪でも、少しの傷みなら寄付を受け付けている団体はありますよ。
また、カラーやパーマ、縮毛矯正をした髪でもヘアドネーション可能。
くせ毛や天然パーマ、白髪でもヘアドネーションができるようです。
私はくせ毛なので、今までヘアドネーションはできないと諦めていました。
しかし、今回くせ毛でもヘアドネーションできると知ってびっくり。
私も髪を伸ばしてヘアドネーションに挑戦したいと思いました♪
「迷惑かも…」と心配しすぎる必要はありません。条件に合う髪をお持ちなら、ぜひヘアドネーションに挑戦してみましょうね。
寄付された髪が余っていると考えられているから
ヘアドネーションが迷惑だと言われる理由、3つ目は「寄付された髪が余っていると考えられているから」です。
昨今、ヘアドネーションの知名度は上がり、挑戦する人も増えてきました。
芸能人でも多くの方が挑戦されているのを見かけます。
そんな中、「寄付された髪が余っている」という噂も広まるようになりました。
確かに、「こんだけ多くの人が髪を寄付しているなら、もう十分じゃない?」「余っているなら、寄付すると逆に迷惑じゃない?」とも思えますよね。
しかし、実際のところ寄付された髪は余っているわけでありません。
髪の寄付を受け付けている「ジャーダック」によると、特に、ロングヘアのウィッグが作れるような長い髪の毛は不足しているそうですよ。
ウィッグを求める子どもたちの中には、ロングヘアに憧れる子も多いです。
しかし、なかなかロングヘアを作れるような髪は集まらない。
ロングヘアのウィッグを作るには、約50人分の寄付が必要だそうです。
1つロングヘアのウィッグを作るのも難しいということがわかりますね。
決して髪の寄付は余っていません。余っているから迷惑と考えず、さっそくヘアドネーションにトライしてみましょう。
ヘアドネーションの長さについては、後ほどさらに詳しく解説しています。ぜひ読み進めてくださいね。
髪があったほうがいいという決めつけに捉えられるから
ヘアドネーションが迷惑だと言われる理由、4つ目は「髪があったほうがいいという決めつけに捉えられるから」です。
ヘアドネーション用の髪を寄付することで、「髪はあったほうがいい」という決めつけを、子どもたちに押し付けることとなるのではという意見があります。
たしかに「ヘアドネーション用の髪をあげるよ!よかったね!」という気持ちは、「髪がなければ、よくないの?」と思わせてしまうこともあるでしょう。
ヘアドネーションは、かつらを必要とする子どもたちにとって役立つものだと思います。
しかし、髪を失った子ども全員がヘアドネーションを求めているわけではありません。
ヘアドネーションをするなら、忘れずに覚えておきたいですね。
ヘアドネーションが迷惑にならないよう条件をチェック!
ヘアドネーションには迷惑という噂があります。しかし、実際にウィッグを待つ子どもたちはいるため、ヘアドネーションは決して迷惑になるものではありません。
ただし、各団体が募集している条件に合わない髪を寄付した場合、せっかくの善意も迷惑になってしまうでしょう。
ここからは、ヘアドネーションの条件を募集団体ごとにご紹介します。
あなたの髪に合う条件の団体へ髪を寄付すれば、迷惑になることはありません♪
さっそく各団体の条件をチェックしていきましょう。
※ご紹介している情報は、2023年10月現在のものです。
ジャーダック
ジャーダック(特定非営利活動法人 Japan Hair Donation & Charity)は、18歳以下の子どもたちに医療用ウィッグを無償で提供している、日本で初めての非営利団体です。
ジャーダック | |
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主な条件 |
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おおまかな送り方 |
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送り先 |
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ジャーダックで寄付を募集している髪の条件は主に3つ。
「31cm以上の長さがあること」「完全に乾いていること」「ダメージがひどくないこと」です。
それ以外なら、カラーやパーマ、ブリーチしていてもOK。くせ毛や白髪も問題ありませんよ。
条件の幅が広く、ヘアドネーションに挑戦しやすいですね。
NPO法人HERO
東日本大震災をきっかけに、子どもたちを笑顔にする活動を開始したNPO法人HERO。
2016年から始まったヘアドネーションプロジェクトでも、ウィッグを通して子どもたちの力になろうと奮闘しています。
NPO法人HERO | |
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主な条件 |
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おおまかな送り方 |
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送り先 | 〒981-8003 宮城県仙台市泉区南光台2丁目13-1 NPO法人NPO法人HERO ヘアドネーションプロジェクト係 |
NPO法人HEROの主な条件も、ジャーダックと同じ3つ。
カラーやパーマをされていても、条件に合う髪なら問題ありません。
ぜひこちらへのヘアドネーションもご検討くださいね。
つな髪プロジェクト
つな髪プロジェクトは、女性用ウィッグの製造販売などを行う株式会社グローウィングが企画しています。
ウィッグを希望する子どもたちと、誰かの役に立ちたい人をつなげること、ヘアドネーションの活動が次々とつながることが目標です。
つな髪プロジェクト | |
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主な条件 |
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おおまかな送り方 |
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送り先 | 〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田3丁目3−45 マルイト西梅田ビル5F (株)グローウィング つな髪事務局 |
つな髪プロジェクトは、先にご紹介した2団体より条件が多いため、注意が必要です。
以前までは、パーマやくせ毛の募集も行っていたようですが、加工費用や時間を抑えるため、2023年10月現在では行っておりません。
ウィッグが必要な子どもたちの多くに、早くウィッグを届けるためには仕方がないですよね。
また、つな髪プロジェクトでは、以前まで、15cm〜31cmの髪も募集していました。しかし、2023年10月現在は募集を停止しています。
今後募集再開もあり得ますので、31cmに満たない髪をお持ちのあなたも、じっくり待っていましょうね。
いろいろ条件があるつな髪プロジェクトのヘアドネーション。
ただし、原色系や金髪などを除き、カラーした髪は寄付可能ですよ。
つな髪プロジェクトで、あなたもヘアドネーションの輪をつなげて行きましょう♪
以上、3つの団体について、ヘアドネーションの条件をご紹介しました。
詳細については、各団体のホームページをチェックしてみてくださいね。
ヘアドネーションで迷惑にならないよう長さについて解説!
ここまでは、ヘアドネーションが迷惑と言われる理由や、ヘアドネーションの条件についてお伝えしました。
募集団体によって条件が少しずつことなります。必ず条件を確認して、迷惑がかからないよう気をつけたいですね。
ところで、ヘアドネーションの長さは31cm以上が基本だということがわかりました。
しかし、どこから測って31cmの髪を送ればいいのか疑問ですよね。
ヘアドネーションの長さは、切った髪の端から端までが31cm以上ならOKです。
毛束の中に短い毛が混じっていたり、毛量が少なかったりしても問題ありません。
切る際に結んだゴムを解いて、短い髪を選別する…なんて面倒なことはしなくて大丈夫。
そのかわり、送り先に迷惑がかからないよう、しっかり測って31cm以上ある髪を寄付しましょう。
ヘアドネーションは31cmあれば十分なの?
31cmの髪から寄付を行えるヘアドネーション。しかし、より長い髪を寄付した方が喜ばれるようですよ。
ジャーダックによると、寄付された髪の長さによって作れるウィッグが異なります。
- 31cm〜…ショートヘアのウィッグ
- 40cm〜…ボブヘアのウィッグ
- 50cm〜…ロングヘアのウィッグ
- 60cm〜…スーパーロングヘアのウィッグ
31cmも髪があればどんなウィッグでも作れそうですが、ショートヘアのウィッグにしかならないのは驚きです。
先ほどお伝えした通り、現在特にロングヘアのウィッグが作れるような長い髪の寄付は不足しています。
ヘアドネーションは31cmから行えますが、できるだけ長い髪を寄付すれば、ロングヘアのウィッグを待つ子どもたちの役に立てるでしょう。
ただし、つな髪プロジェクトではロングヘアのウィッグを作っていません。
そのため、つな髪プロジェクトへ送るなら31cm〜35cmの髪で十分。
もし35cm以上の髪をお持ちなら、せっかくの長さを生かすため、ジャーダックやNPO法人HEROへご寄付をお願いします。
まとめ
- ヘアドネーションは迷惑だという噂がある
- ヘアドネーションは迷惑だと言われる理由は、「人工毛があるから」「質が悪い髪は使えないと考えられているから」「寄付された髪が余っていると考えられているから」「髪があったほうがいいという決めつけに捉えられるから」
- 2023年10月現在ヘアドネーションできる団体は「ジャーダック」「NPO法人HERO」「つな髪プロジェクト」の3つで、条件はそれぞれ異なる
- ヘアドネーションの長さは、切った髪の端から端までが31cm以上ならOK
- 特にロングヘアのウィッグにできる髪が不足しているため、より長い髪を寄付した方が喜ばれる
今回はヘアドネーションが迷惑と言われる理由についてご紹介しました。
「人工毛があるから」などの理由で迷惑と言われるヘアドネーションですが、誤解な部分が多いです。決して迷惑とは言い切れませんよ。
ただし、各団体の定める条件に満たない髪を寄付した場合、迷惑となってしまうこともあります。
ヘアドネーションを行うなら、長さ等の条件を守りましょう。
私も髪を伸ばしてヘアドネーションをやってみることに決めました。ぜひあなたも一緒に挑戦しましょうね♪
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