私は栗が好きで、季節に関係なくよく食べます。
先日おやつ代わりの栗をパクパク食べていて、「栗って炭水化物なの?」と疑問がわきました。
実をいうと、栗は炭水化物に分類されるのです。
炭水化物を制限するダイエットに励んでいるあなたは驚いたかもしれません。
ヘルシーだと思って栗を食べていたのに、炭水化物なら意味がないと思ったのでは?
しかし、栗は炭水化物以外にダイエッターも注目するたくさんの栄養があります。
たくさんの栄養素が持つ効果で、太る心配もありません。
栗が持っている豊富な栄養を意識することで、より健康的なダイエットもできると思います。
今回、炭水化物である栗のカロリーや栄養素などを調べてみました。
栗を炭水化物として上手く取り入れて、栄養バランスの整ったヘルシーな食生活へシフトしましょう。
栗は炭水化物に分類される!主食の中では超ヘルシー
栗は、白米や麺類、パン、イモ類と同じ、炭水化物に分類されます。
そもそも炭水化物とは、体内でエネルギーを作る働きがある化合物のことです。
炭水化物の中には、消化吸収される「糖質」と、消化できない「食物繊維」があります。
近年主流となっている炭水化物制限ダイエットは、この糖質をいかに減らしていくか考えていくものです。
しかし、1日の食事で炭水化物を一切口にしないと、体がエネルギー切れとなります。
炭水化物を構成している糖質中のブドウ糖は、脳に必要不可欠です。
脳がエネルギー切れになると、記憶力や集中力も低下します。また、イライラしたりやる気がなくなったりもするのです。
こうなると、日常生活のさまざまな場面で支障をきたすと思いませんか。
したがって、炭水化物はゼロにせず、制限していくことが理想的です。
そんなときにおすすめなのが、炭水化物含有量の少ない栗です。
それではこれから、栗がほかの主食と比べてどれくらいヘルシーか詳しくご説明しますね。
栗の炭水化物量は100g中37gのみ
栗に含まれる炭水化物量は、100g中たった37gです。
栗は大きさにもよりますが、皮をすべて剥いた状態で、1個10gから20gです。
100g食べるとすると、小さいものは10個、大きいものなら5個となります。
栗はイモに似た食感で素朴な甘味もあり、食べ応えが充分ありますよね。
小腹が空いたときも、ほかのおやつに比べるとヘルシーだといえます。
また、デスクワーク中心で運動量も少ない成人女性の場合、1日に必要な炭水化物量は270g、男性なら330gです。
間食が栗ならば、炭水化物摂取量はそのうちの37gだけで済みます。
ほかの食事で、ある程度自由に主食を選べますよね。
このように栗は、炭水化物であるほかの食材と比べ、とてもヘルシーです。
栗に含まれる炭水化物量は白米と同じくらい
日本では主食として白米がよく選ばれると思います。
白米自体にも甘味や特有の香りがあってとてもおいしいですよね。
どんなおかずとも相性が良く、まさに主食の王様といったところでしょうか。
主食の王様である白米には、100g中およそ37gの炭水化物が含まれています。(日本食品標準成分表2020年版を参考にしています)
つまり、栗に含まれる炭水化物量は白米と同じくらいです。
ところで、私たちが白米を食べる時は、たいていお茶碗一杯ですよね。
平均して一食150gの白米を食べることになります。
この場合だと、炭水化物量はおよそ56gとなる計算です。
栗150gは、15個から10個。お茶碗一杯の白米はぺろっと食べてしまうあなたも、栗を一度にこれだけ食べるのは少々大変だと思います。
白米と栗の炭水化物量は同じくらいですが、栗なら白米より炭水化物を摂りすぎる心配が減るのではないでしょうか。
また、白米の代わりに栗を食べれば、高カロリーなご飯のお供を食べちゃうこともありませんよ♪
炭水化物制限ダイエットへ取り組んでいるあなたに、主食として栗も食べることをおすすめします。
栗は炭水化物の中で太る心配がいらない食材!
栗は、炭水化物に分類された食品の中で、太りにくい食材です。
先ほどご説明した通り、栗は炭水化物含有量が少ないです。
炭水化物の量が少ないということは、必然的に糖質量も少なくなります。つまり、カロリーも低いということです。
カロリーが低ければ、太る心配もいらないといえますね。
しかし、栗が太りにくい理由は、カロリーの低さだけでありません。
それでは、栗のカロリーや太りにくい理由を見ていきましょう。
栗は100gたったの164kcalで脂質も少ない
栗100gのカロリーは164kcalで、脂質も0.5gしかありません。
栗の大きさにもよりますが、1個16kcalから32kcalです。
間食に食べるならちょうどいいカロリーの低さですね。
また、栗は脂質が少ないことも特徴です。脂質が少なければ、ダイエットの邪魔になることもありません。
脂質は過剰に摂取すると、太る可能性だけでなく、動脈硬化や高脂血症など生活習慣病のリスクも高まります。
低カロリーで脂質の少ない栗なら、太る心配をせずに食べられますね。
栗が太りにくい理由は、カロリーと脂質の低さだけでありません。
栗に多く含まれるデンプンも、太りにくい理由の一つです。
デンプンの働きや嬉しい効果は、次でご説明します。
栗が太りにくい理由はデンプンの働きにある
栗は炭水化物に分類されるとお分かりいただけたと思います。
炭水化物は、糖質と食物繊維からなる化合物だともお伝えしました。
この糖質には、たくさん種類があります。栗は、デンプンを多く含んだ糖質からできています。
デンプンは、ほかの糖質に比べると消化吸収が緩やかです。これによって、血糖値の急激な上昇が抑えられ、太りにくくなります。
そのうえ、デンプンには体の燃焼作用をサポートする働きもあります。
新陳代謝促進の働きもあるため、体が余分なものを蓄えなくなります。
このデンプンが不足していると、ビタミンやミネラルの吸収も悪くなります。
また、デンプン不足で新陳代謝が悪くなり、むくみやすくなることもあるのです。
つまりデンプンを多く含む栗は、太る心配がいらないだけでなく、痩せやすくなる効果も期待できるのです。
体に必要な栄養素を持つ栗は、太るかどうか心配せず、安心して食べられる食材といえるでしょう。
炭水化物制限ダイエット中のあなたにも、栗は食べることをおすすめします。
栗を食べながら、健康的に理想のボディへ近づいていきましょう。
栗は炭水化物以外の栄養素もバランスよく持っている!
栗は、炭水化物以外の栄養素もバランスよく持っています。
炭水化物を構成する食物繊維はもちろん、タンパク質も含まれます。
また、10種類にも及ぶビタミンを持っています。
とりわけ、体の健康な細胞づくりを助けるビタミンB1や、コラーゲン生成に役立つビタミンCが豊富です。
また、体の余分な水分を排出するカリウムも含みます。
栗がこんなにも栄養豊富だとあなたはご存知でしたか?私は、調べてみるまで知りませんでした。
栗は秋の味覚を代表していても、少し地味かもしれません。
しかし、これだけたくさんの栄養素があると聞けば、栗をもっと積極的に食べたくなりますね。
これから、栄養素別に嬉しい効果を解説していきます。
栗のタンパク質や食物繊維で痩せ体質になる
先ほど少し触れたように、栗は食物繊維だけでなくタンパク質も持っています。
タンパク質は私たちの体でさまざまな部分に必要とされます。
筋肉はもちろん、内臓や髪、爪にいたるまで、タンパク質から構成されているのです。
タンパク質が不足していると、筋力トレーニングの効果もイマイチです。
筋力トレーニングで筋量アップやシェイプアップを目指すなら、タンパク質は欠かせない栄養素の一つです。
また、食物繊維は便通や腸内環境と繋がりの深い栄養素です。
食物繊維は、同じく炭水化物を構成している糖質と違って、体に消化吸収されることがありません。
消化や吸収がされないということは、小腸から大腸までを通過するということです。
このため、食物繊維は便通を促して腸内環境も良好に保つことができます。
しかし、食物繊維の働きはこれだけでありません。
血糖値の急上昇を抑える働きもあります。また、血液中のコレステロール濃度も低下させる働きを持っています。
栗は炭水化物に分類されます。炭水化物は、ダイエットを妨げるイメージもありますね。
しかし、炭水化物を構成する食物繊維は、ダイエットに欠かせません。
炭水化物の摂取をゼロにせず、上手く付き合っていくことがおすすめです。
タンパク質と食物繊維が含まれる栗を食べて、痩せ体質も目指しましょう。
栗の豊富なビタミンで美肌を目指せる
栗には、10種類ものビタミンが含まれています。
ビタミンには、人の健全な成長を促す働きがあります。
また、良好な健康状態を維持するのにも欠かせません。
ビタミンは、体を作る材料やエネルギーになりません。
しかし、糖質・脂質・タンパク質からなる三大栄養素がスムーズに働くため重要な役割を持っています。
いくら、三大栄養素をとっていても、ビタミンが不足していては元も子もありません。
ビタミンは体内で作ることができないため、食品から補いましょう。
そのためにも、ビタミンが豊富な栗は適役だといえますね。
栗に含まれる10種類のビタミンと含有量を見ていきましょう。
表を見ると、栗にはビタミンCが最も多く含まれていると分かります。
ビタミン名 | 含有量 |
カロテン | 3μg |
ビタミンE | 0.3mg |
ビタミンK | 1μg |
ビタミンB1 | 0.21mg |
ビタミンB2 | 0.07mg |
ナイアシン | 1.0mg |
ビタミンB6 | 0.27mg |
葉酸 | 74μg |
パントテン酸 | 1.04mg |
ビタミンC | 33mg |
ビタミンCはコラーゲンの生成に役立ちます。コラーゲンは、私たちの体にある細胞を一つ一つ繋ぐ働きがあります。
コラーゲン減少によって細胞間の繋がりが弱くなると、肌弾力も失われます。
したがって、ハリのある肌を維持するためコラーゲンが必要です。
そして、コラーゲン生成はビタミンを必要とするということになります。
つまり、ビタミンCは美肌作りに欠かせない存在なのですね。
また、強い抗酸化作用を持つビタミンEも多く含まれていますね。
免疫機能が正常に働くよう維持し、皮膚の抵抗力を増進するビタミンB6もあります。
続いて、体の健康な細胞づくりを助けるビタミンB1も豊富です。
このほかにも、私たちが必要とするビタミンを多く含んでいますね。
栗は、ビタミンから連想される酸っぱさこそありませんが、非常に豊富なビタミンを有している食材です。
低カロリーで栄養豊富、美肌も目指せる、隠れたスーパーフードかもしれません。
栗に含まれるカリウムでむくみが解消
栗には、むくみ解消の効果が期待できるカリウムも多く含まれています。
栗100g中になんと420mgも含まれているのです。
これは、むくみ解消食材として有名なバナナ1本分とほぼ同じ量です。
大きめの栗なら5個食べるだけで、バナナ1本と同じむくみ解消効果を期待できます。
栗5個なんて間食ですぐに食べられてしまいますよね。
おやつ代わりに栗をおいしく食べるだけで、むくみも解消できるなんて嬉しいです。
むくみとは、細胞と細胞の間にある水分が、異常に増えている状態をさします。
寝起きの顔が腫れぼったく見えたり、夕方靴を窮屈に感じたりする原因はむくみです。
細胞と細胞の間にある水分が増えるだけで、体重も増えてしまいます。
カリウムは、美容の大敵である余分な水分を排出してくれます。
また、ナトリウムを体外へ出す働きがあるため、水分だけでなく塩分の排出も助けます。
カリウムは、神経の興奮や筋収縮、体液pHバランスもつかさどる、健康に欠かせない栄養素といえます。
さまざまな栄養素が含まれる栗を普段の食生活へぜひ取り入れて、美容効果も手に入れてください。
栗は炭水化物でもダイエット向きの食べ方がある!
栗は、炭水化物に分類されますが、その豊富な栄養素からダイエットで効果を発揮する食材と言えます。
炭水化物含有量が少ないため、炭水化物を制限するダイエットにも最適です。
栗は、食べ方さえ工夫すればダイエット向きの食材だといえます。
いくら栗が使われているからといって、モンブランや栗ようかんを食べていてはダイエットになりませんよね。
どちらもおいしいので、食べたくなる気持ちはとても分かります。
しかし、ダイエット中なら、どんなレシピで栗を食べるかが重要です。
そこで、炭水化物制限ダイエットに栗を取り入れる場合の、最適な食べ方についてまとめました。
これからご紹介する食べ方で、栗の栄養を取りながら健康的なダイエットに取り組んでいきましょう。
間食するなら素材の甘味を生かした茹で栗
ダイエット中の間食におすすめできる食べ方が、茹で栗です。
こちらは文字どおり、栗を茹でただけです。砂糖などの調味料を使わないため、カロリーが増えることはありません。
栗の素朴な甘味が、おやつ代わりを十分果たします。
栗の主成分はデンプンであり、このデンプンにビタミンも包まれています。
そのため、加熱しても熱に弱いビタミンが壊れることを防げます。
茹でたら皮を剥いて食べるだけなので、とても簡単です。
茹でた栗はそのまま冷凍するだけで3ヶ月もちます。
小腹が空いたらいつでも解凍してすぐに食べられるので便利ですよね。
また、栗は個数によってだいたいの炭水化物量やカロリーが計算できます。
炭水化物はじめ、食事制限を取り入れたダイエットの場合、計算しやすいと高ポイントですよね。
不足しがちな栄養を茹で栗から補って、ダイエットへ取り組みましょう。
意外と低カロリーで小腹を満たせる栗きんとん
おいしい和菓子を代表する栗きんとんですが、意外と低カロリーでダイエット向きの食べ方です。
栗が柔らかくなるまで茹で、マッシャーでつぶし、調味料を加えるだけで完成です。
完成した栗きんとんは、ラップで成形すると見た目もプロっぽくなります。
栗きんとんに使用する調味料は、砂糖、みりん、しょうゆです。
もちろん何も加えないよりカロリーは高くなりますが、それでも低カロリーでダイエット向きといえます。
なんと、一人分で62kcalしかありません。栗きんとんの一人分は、だいたい一口サイズです。
少し物足りないように感じますが、カロリーや栄養を考えればほかの食品よりはるかに優秀だと思います。
栄養豊富で健康的に痩せられる栗の渋皮煮
栗の渋皮煮も、ダイエット中におすすめしたい食べ方です。
重曹で渋皮のアクを抜いたら、砂糖と醤油で味付けするシンプルなレシピです。
栗きんとんと同じく、調味料分のカロリーは増えますが、栄養満点な渋皮を食べられるメニューです。
栗の渋皮とは、一番かたい鬼皮を剥くと出てくる皮です。
この渋皮には、タンニンが多く含まれています。タンニンとは、ポリフェノールの一種です。
タンニンは抗酸化作用が強く、老化防止やガン予防効果も期待できます。
また、食物繊維も多く含まれるため、便通改善や腸内環境を整える作用があります。
栗を渋皮ごと食べることによって、ダイエット効果だけでなくアンチエイジング効果も得られるのですね。
栗の渋皮煮は、美容と健康両面へアプローチできる食べ方です。
砂糖と醤油は使いますが、一人前で90kcalとヘルシーです。
重曹を使ったアク抜きは少し手間ですが、ぜひチェレンジしてみてください!
まとめ
- 栗は炭水化物に分類される
- 栗100g中に含まれる炭水化物量は37gで、炭水化物を制限するダイエットにおすすめ
- 栗100gのカロリーは146kcalと低く、脂質も0.5gで少ない
- 栗に多く含まれるデンプンは、消化吸収が緩やかで太る心配もいらない
- 栗は炭水化物を構成する食物繊維以外に、たくさんの栄養素が含まれる
- 茹で栗は低カロリーでダイエット中の間食におすすめしたい食べ方
- 栗きんとんや栗の渋皮煮も調味料を使う割にヘルシーな食べ方
- 栗の渋皮には、強い抗酸化作用を持つタンニンが多く含まれている
栗は炭水化物に分類されますが、ほかの炭水化物ほど避けなくても良い食材だと分かりましたね。
私はこれまで栗を、おいしいという理由だけで食べていました。調べてみると、意外と栄養豊富で驚きました!
これからも、美容と健康のため、栗を積極的に食べていきたいと思います。
あなたも、普段の食生活に栗を取り入れてみてくださいね。
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